日銀、金融の量的緩和解除を決定 | わんぱくが、ワンパクにTRADE!する日記

日銀、金融の量的緩和解除を決定

 日本銀行は9日、政策委員会・金融政策決定会合を開き、約5年間続けた金融の量的緩和策を解除することを決めた。

 全国消費者物価指数(CPI)の前年比上昇率が4か月連続で0%以上となり、デフレからの脱却にめどが立ったと判断した。

 日銀はただちに、金融政策の運営を、世の中に出回っているお金の量を基準にする手法から金利を上げ下げする本来の金融政策の手法に戻る。

 また、福井俊彦総裁は午後に記者会見し、先行きの金利や物価が安定するような目安を示し、デフレ脱却を確実なものにする方針を表明する。

 量的緩和策の解除は日本経済が回復基調にあることを示し、日銀の金融政策も歴史的な転換点を迎えたことを意味する。

 日銀は9日の2日目の会合で、量的緩和策を解除する経済と物価情勢が整ったことを確認し、さらに解除後も物価と金利が安定させるための新たな枠組みについても意見調整を行い、解除を決めた。

 日本経済は1990年代後半から需要が供給を下回り物価が継続的に下落するデフレに陥った。

 日銀は99年2月に市場金利の誘導目標を0%に引き下げるゼロ金利政策を導入したが、2000年8月に政府の反対を押し切って、いったん解除し、デフレがさらに深刻となった経緯がある。

 こうした事態に対処するために、金融政策の切り札として日銀は2001年3月に、量的緩和策を導入し、銀行から国債や手形などを買い入れて、銀行が日銀に預けている預金を増やし、世の中にお金が回りやすくすることにした。

 ただ、金融政策の手法としては過去に例がなく、金利を上げ下げすることで金融調節を行ってきた日銀としては、量的緩和策の早期解除を模索していた。

日銀、金融の量的緩和解除を決定